The World of Micros' movie

2019年3月1日

その他活動

2019年4月9日まで、EXPOCITYフードコート前ショーケースで顕微鏡写真展「The World of Miros」を行っています。

こちらのページではプロジェクタースクリーンに映し出される、顕微鏡映像「The World of Micros' movie」の詳細説明がご覧いただけます。

 

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影像提供 細菌感染分野

腸炎ビブリオ Vibrio parahaemolyticus

1950年に大阪で起きた「しらす食中毒事件」の原因菌として、微生物病研究所 藤野恒三郎教授(当時)が発見しました。発見以降、腸炎ビブリオが、なぜ病原性を持つのか、感染・発病のメカニズムについて藤野門下の研究者たちが研究を続けています。2003年には本研究所 細菌感染分野と北里大学などの共同研究により腸炎ビブリオの全ゲノム配列を報告、さらなる解析の結果、病原性の原因となる遺伝子が同定されました。現在は、病原性の原因となる遺伝子が下痢などの症状を引き起こす分子メカニズムの解明や、新たな治療法の開発に向けて研究を展開しています。

 

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映像提供 分子細菌学分野

B. thailandensis

類鼻疽の原因菌である類鼻疽菌(B. pseudomallei)の非病原性類縁菌。病気は起こしませんが、類鼻疽菌によく似た特徴を持つので研究に用いられています。この細菌はべん毛を持ち、培養液中でべん毛を動かしながら滑走します。映像パネル後ろの写真パネルには、この細菌に感染した細胞の顕微鏡写真を展示していますので、合わせてご覧ください。

分子細菌学分野では、様々な病原性細菌を対象に、それらの細菌がなぜ病気をひきおこすのか明らかにすべく研究を進めています。

 

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映像提供 分子原虫学分野

原虫とは単細胞で生活をしている真核生物です。画像のマラリア原虫は、熱帯地域に生息するハマダラ蚊が媒介する病原体です。ヒトの体内に入ったマラリア原虫は血液中の赤血球の中に入り込み、増殖しながら次々と赤血球を破壊していきます。

世界で4億人以上が感染し、年間60万人以上の死者がでるマラリアですが、未だ有効な予防法は確立していません。分子原虫学分野では、マラリアワクチン開発にむけて研究開発を展開しています。

 

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映像提供 ウイルス免疫分野

呼吸器疾患の原因となるネルソンベイレオウイルス(NBV)に感染した細胞

映像の細胞は緑で人工的に可視化しています。NBVを細胞に感染させると、細胞同士が融合し、シート全体に広がったところで、融合した細胞が破裂します。

ウイルス免疫分野では、遺伝子組み換え技術を用いて人工的に合成したウイルスを活用し、抗ウイルス薬や新規治療法の開発に向けて研究を展開しています。

 

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映像提供 発癌制御研究分野

がん化した細胞では、「がん遺伝子」と呼ばれる遺伝子群が、何らかの理由で制御不能になり、正常は働きができなくなっています。Srcはそのような「がん遺伝子」の代表格です。映像はSrcが制御不能になった状態の細胞です。Srcは元来、器官形成や細胞成長に重要な役割をもっていますが、きちんと制御されなくなりバランスが崩れると、細胞ががん化し、異常な増殖や、形を変えて他のテリトリーに侵食するなどの特徴があらわれます。

 

発癌制御研究分野では、Srcを制御する機構に着目し、細胞がどうしてがん化するのか明らかにすべく研究を展開しています。

 

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映像提供 情報伝達分野

「がん組織」は、実はがん細胞だけで構成されているのではなく、免疫細胞をはじめ様々な種類の細胞集団です。血管もまた、がん組織において、とても重要な構成要素です。映像では、緑色のがん細胞にむかって、赤い血管がのびていくのがわかります。

がん組織の血管は、正常組織とは異なる異常な「腫瘍血管」で、不完全な構造やネットワークを形成します。情報伝達分野では、この腫瘍血管の形成メカニズムに着目し、がん根治のための治療法開発に向けて研究をすすめています。

 

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映像提供 情報伝達分野

(上、中)骨髄の血管

骨髄は、赤血球や白血球、血小板といった血液細胞が生まれるところです。血液細胞は、造血幹細胞からつくられます。この造血幹細胞はあらゆる血液細胞になることができるので、白血病など造血系の病気の治療法として骨髄移植が用いられます。

 

(下)骨髄の血管の中に流れる血球

白血球が緑色に光るように遺伝子操作したマウスです。緑の血球が血管の中を流れている様子がわかります。

 

裏の写真パネルにも骨髄の血管の写真を展示していますので合わせてご覧ください。

 

情報伝達分野では、血管や血球が形成される分子メカニズムを明らかにするとともに、得られた知見をがん治療や再生医療に役立てるべく研究を展開しています。

 

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