精巣に多く発現する遺伝子なのに生殖に関係なし? -伊川研がPNAS誌に研究成果を発表

2016年6月28日

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大阪大学微生物病研究所の宮田治彦助教、藤原祥高助教、伊川正人教授らは、ベイラー医科大学病理免疫学教室のJulio M. Castaneda博士Zhifeng Yu博士、Martin M. Matzuk教授らとの共同研究により、精巣で多く発現しているにも関らず、雄マウスの生殖能力に必須ではない遺伝子が54個もあることを明らかにしました。
この54という数字は今回解析した遺伝子の7割近くにあたり、発現様式だけではその重要度がわからないことを示しています。本研究で伊川研は、低コストで短時間にノックアウトマウスを作製できるゲノム編集技術CRISPR/Cas9システムを活用し、まず遺伝子改変マウスを作ってその影響を調べて重要度を見極めてから研究を進めるというアプローチをとっています。このアプローチにより、個体レベルで重要な役割を示した遺伝子に絞った研究、つまりは投資対効果の高い研究を進めることができるようになると期待されます。
この成果は、2016年6月29日にProceedings of the National Academy of Sciencesオンライン版で発表されました。

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プレスリリース資料(PDF)

共同研究機関Baylor College of Medicineからのプレスリリース

PNAS論文サイト

遺伝子機能解析分野(伊川研)

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