微研・部員会共催 第23回ブリッジセミナー

2015年10月8日

イベント・セミナー

演題: 細胞社会における細胞死 −DNA分解と細胞脱落−

演者: 川根 公樹 先生(京都産業大学 総合生命科学部 准教授)

日時: 平成27年11月6日(金)17:00-18:00 

場所: 融合棟1階 谷口記念講堂

<講演内容>

 細胞死は、生物の様々な発生段階や成体での恒常性の維持において重要な役割を果たしています。細胞死の機構についてはその多くが明らかになってきましたが、同時に、生体内での細胞死を細胞社会のコンテクストで理解するには、 死そのものばかりでなく、細胞死に伴う様々な細胞活動や現象に目を向ける必要があることもわかってきました。私達は、細胞死の際、死細胞の染色体DNAが積極的に分解される現象に着目し、その分子機構と生理的意義を明らかにすることで、死後に細胞が適切に処理される過程の重要性を示してきました。そして現在、上皮細胞が終焉を迎える際に周囲の細胞との相互作用の中で実行される“組織からの脱落”現象に着目し、マウスの培養組織である小腸オルガノイドとショウジョウバエの中腸を用いて 研究に着手したところです。本セミナーでは、これら細胞社会の視点から細胞死をとらえ、私達のDNA分解 に関する研究から得られた知見をお示しするとともに、脱落に関する研究について、計画も含めてご紹介させて頂きたいと思います。

連絡先: 大阪大学微生物病研究所部員会
E-mail: sakakibara@biken.osaka-u.ac.jp(*を@に変えてください)

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