日本・タイ感染症共同研究センター  大阪・マヒドン感染症センター

近年の地球温暖化に伴い、熱帯地域における蚊媒介性疾患が流行地域を拡大し、世界的にも深刻な問題となっています。デング熱・チクングニア熱はタイ王国など熱帯・亜熱帯を中心に流行する蚊媒介性のウイルス感染症で、日本国内でも海外の流行地で感染した輸入症例が年間数百例報告されています。大阪・マヒドン感染症研究センターでは、これらの蚊媒介性のウイルス性疾患について、その場診断法開発にむけた研究を展開しています。また臨床検体を用いた解析はマヒドン大学熱帯医学部と共同で推進しており、ウイルスと病態の重症化要因の関係性解明にむけた研究を開始しています。 さらに、これらの共同研究を通じて、マヒドン大学熱帯医学部および日本での感染症研究者育成にも力を注いでいます。

  • デングウイルスおよびチクングニアウイルスに対するモノクローナル抗体を作成し、それら抗体を用いた診断キットの開発を行っている。

  • インド、デリーのSafdarjung病院におけるチクングニアウイルス抗原検出キットの性能評価

  • ベルギー国立熱帯病研究所(アントワープ)における チクングニアウイルス抗原検出キットの性能評価

メンバー

  • センター長(兼): 塩田 達雄

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最近の代表的な論文

  • (1)Dengue virus susceptibility in novel immortalized myeloid cells. Yamanaka A., et al., Heliyon (2020) 6 e05407
    (2)Intraperitoneal injection with dengue virus type 1-infected K562 cells results in complete fatality among immunocompetent mice. Yamanaka A. et al., Antiviral Res. (2019) 170:104560.
    (3)Key Amino Acid Substitution for Infection-Enhancing Activity-Free Designer Dengue Vaccines. Yamanaka A et al., iScience. (2019) 13:125-137
    (4)High-throughput neutralization assay for multiple flaviviruses based on single-round infectious particles using dengue virus type 1 reporter replicon. Matsuda M. et al., Sci Rep. (2018) 8(1):16624.