レドックス生命科学第170委員会の活動概要
目的と意義
本研究委員会は、生体におけるレドックス現象を分子レベル、細胞レベルで解明、理解し、それにより疾病の予防、治療、健康の維持、増進に貢献することを目指して、基礎・応用研究および開発に関わる産学官の研究者、技術者が集まり、情報交換、協同研究を促進することを目的とする。それにより、レドックス生命科学の研究の先導的役割を果たすとともに、関連産業の創成、発展を促していきたい。
生体における情報伝達、生活習慣病、癌、老化にはレドックス反応が関わるものが多く、それを解明することはこの分野の科学の発展、創薬や機能性食品の開発に欠かすことができない必須のものである。専門分野の異なる研究者、技術者が集学的に取り組むことが何よりも重要であるが、これまでのところわが国にそのための研究会、学会などの場はなく、本委員会の役割、意義は大きい。
組織
委員長 :谷口 直之(阪大微研)
運営委員:
赤池 孝章(熊本大院医薬学研)
内田 浩二(名大院生命農学研)
大島 寛史(静岡県立大食栄科学)
大東 肇(京大院農学研)
末松 誠(慶應大医)
鈴木 敬一郎(兵庫医大)
寺尾 純二(徳島大院ヘルスバイオ研)
長野 哲雄(東大院薬学研)
二木 鋭雄(産総研)
野口 範子(同志社大工)
藤井 順逸(山形大院医)
山本 雅之(筑波大先端学際研)
吉川 敏一(京府医大)
芝野 俊郎(第一三共)
進士 修(中外製薬)
委員:60名(学界:45名、企業:15名)
協力会員企業
味の素、ADEKA、エーザイ、エスアールエル、小野薬品工業、オリエンタル酵母工業、花王、カゴメ、協和発酵工業、第一三共、中外製薬、常磐植物化学研究所、日本油脂、三菱ガス化学、湧永製薬、和光純薬工業(15社)
(平成19年8月現在)
活動
(1)定期的研究報告会の開催
委員会委員による研究報告会を年2-3回、各回2日間にわたり開催する。研究発表の要旨集を委員に配布する。サロン的な雰囲気の中で、討論を深めることを目指している。
最近の開催:
2006年8月 下関
2007年3月 大阪
2007年8月 山形
2008年1月 大阪(予定)
(2)公開講演会、国際シンポジウムの開催
委員に限らず広く社会に発信するための公開講演会、国際シンポジウムを開催する。
最近の開催:
2007年3月12−13日:高松宮妃癌研究基金、酸素ストレスアダプトゾーム懇談会との共催にて公開シンポジウムを開催。MITのStenven Tannenbaum博士が招待講演を行った。
(3)講演会、シンポジウムの協賛
他の学会、研究会などが主催する講演会などを協賛する。
開催実績:
2000年3月「International Conference on Free Radicals in Life Science」を協賛。
2006年6月 IUBMB2006(京都)においてサテライトシンポジウムを開催した。
(4)学術創成研究など研究プロジェクトの援助
特定の研究テーマを選択し、競争的外部研究資金ならびに本研究会よりの研究補助金によりプロジェクト研究を推進する。
援助テーマ:
・新規ニトロ化環状ヌクレオチド(8-nitro-cGMP)の生体内生成を介する蛋白質チオール基へのcGMP付加反応(S-guanylation)の解析(熊本大学・赤池孝章教授)
・SOD1欠損に伴う自己免疫様病態進展の機序とSOD製剤による予防に関する研究(山形大学・藤井順逸教授)
(5)運営委員会
上記活動の企画、運営を行なうために運営委員会を適宜開催する。