日本学術振興会産学協力研究委員会
レドックス生命科学第170委員会
 
 
日本学術振興会産学協力研究委員会
レドックス生命科学第170委員会への入会のお誘い
日本学術振興会
レドックス生命科学第170委員会
大阪大学名誉教授
大阪大学微生物病研究所寄附研究部門教授
委員長  谷口 直之
拝啓
 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 日本学術振興会は、学界と産業界および基礎科学の研究と開発研究の相互協力の媒介役として、選定された重要課題について産学協力を推進するために、学界と産業界の第一線の研究者を構成員とする研究委員会を設置し、産学協力の場を提供しています。この活動のひとつとして、平成12年1月、レドックス生命科学第170委員会が設置されました。
 21世紀は生命科学の世紀と言われています。特に、生体内における酸化還元現象─これをレドックス(Reduction - Oxidation)とよぶ―が、生命の誕生、分化、健康、疾病、老化などに対して鍵を握る中心的な役割を果たしていることが、基礎、応用両面の研究から明らかになりつつあり、各分野から注目されています。ヒトが呼吸により取り込む酸素は生きていくのに不可欠であり、必要なエネルギーの産生をはじめ、細菌などの異物を殺す食作用、生理活性物質の合成、さらには情報伝達、細胞の生死のコントロールにまで幅広く関わっていることが認められています。他方、この酸素から生ずるいわゆる活性酸素が、動脈硬化などの疾病をはじめ、発癌、老化にも根本的に深く関わることが明らかになり、これらの予防、治療に有効な創薬、食品の機能、役割、重要性が認識されてきています。さらに、最近、活性酸素種ばかりではなく抗酸化物も細胞情報伝達、遺伝子発現に直接関わることが知られてきました。そして、生体内のレドックスバランスとその制御の重要性が認識されてきています。そこで、この分野の第一線で活躍する研究者がゲノム、トランスクリプトーム、プロテオームの科学、技術なども含め、レドックス生命科学について最先端の情報を交換し、研究成果を提供して議論する場を設け、産学官の協同研究を促進し、製薬、化学、食品、健康・生活関連産業の発展を目指すことを目的としてこの委員会を設立いたしました。
 貴社におかれましては、本委員会の主旨をご理解いただき、会員としてご参加いただければ幸です。本委員会は必ず貴社に貢献できるものと確信しております。よろしくご高配のほどお願い申し上げます。
敬具