PLoS Pathog. 8:e1002803 2012/07/19

食中毒原因細菌である腸炎ビブリオは、宿主細胞への感染時にIII型分泌装置1(T3SS1)依存的に細胞死を誘導する。本研究では、T3SS1から分泌されるエフェクターVepAが細胞毒性エフェクターであることを示し、その標的分子としてV型ATPaseのcサブユニットを同定した。また、VepAはV型ATPaseが高発現しているリソソーム膜に作用し、リソソームの内容物を漏出させることが明らかになった。本研究により、VepAが宿主細胞のリソソームを破壊することで細胞死を引き起こす可能性が示された。