PLoS Genet. 8:e1002957 2012/09/20

活性酸素種(ROS)は細胞を不可逆的に損傷する有害な副産物とみなされてきたが、ROSはNADPHオキシダーゼファミリーによって積極的に産生され、生体防御や様々な生理的過程において有効に利用されていることが分かってきている。活性酸素の産生過程を明らかにすることは、その制御システムの破綻によって派生する多くの疾病や老化現象を分子的に理解することにつながると期待さる。本研究では線虫C.elegansをモデル生物として、テトラスパニンファミリーのひとつTSP-15がdual oxidase(Duox/BLI-3)によるROSの産生システムに必要な因子であることを初めて証明した。