Blood 114: 1355-1365 (2009)

Activation-induced cell death (AICD) は、免疫反応による病原体除去後の活性化 T 細胞数の減少に必須である。Fas 蛋白は AICD において重要な役割をになっているが、T 細胞における Fas の発現調節機構には不明の点が多い。この論文では、Cyclon と名付けた核内リン酸化蛋白質が、Fas の発現を増強することを示し、AICD の増強を介して、自己免疫疾患の抑制に重要な働きをしていることを明らかにした。この成果は、T 細胞における Fas の発現調節機構解明の糸口となりうる。