松本 かな子 (理D3/2025年時点)生体統御分野
Q1 微研に来られた経緯を教えて下さい。
学部3年次に受講した石谷先生の講義がきっかけです。講義内で研究内容を知り、その斬新なアプローチに強く惹かれました。「教科書を書き換えるような研究」を目指し、独自の視点から生命現象を捉えており、そこに感銘を受けました。
Q2 研究の道を選んだ理由を教えて下さい。
昔から自由研究など、自分の手を動かしながら考えを試すことが好きで、漠然と「研究者になりたい」と思っていました。もともとは法医学者に憧れていましたが、次第に「実際に生きている人や、今病気で苦しんでいる人の役に立つ研究がしたい」という気持ちが強くなり、基礎研究の道を選びました。現在の研究を通じて、将来的に医療や創薬の発展に貢献できればと考えています。
Q3 現在の研究テーマを教えて下さい。
私は、ゼブラフィッシュをモデルとした「細胞競合」の生理的役割の解明に取り組んでいます。「細胞競合」とは、細胞同士がコミュニケーションを行い、より環境への適応度高い細胞が生き残る現象で、細胞レベルの“適者生存”とも言えます。特に、私たちの体が健康な状態を維持するために細胞競合がどのような役割を果たしているのかを明らかにすることを目指しています。この研究は、がんや加齢性疾患などの理解にも貢献できると考えています。
Q4 博士号取得後はどのような研究者になりたいですか?
自分の研究成果が将来、人々や社会に役立つ可能性があるという思いを持ちながら、誠実に研究に取り組み続けたいと考えています。特に、生活や健康を支える研究を行い、その成果を社会に還元できる研究者になりたいです。
Q5 博士号取得を検討している皆さんにメッセージをお願いします。
私は純粋に「研究が好き」という気持ちで研究を続け、気づけば博士号取得の道に進んでいました。現在は、自分の興味のあるテーマを深く掘り下げ、未知の現象に挑むことができ、とても充実した日々を送っています。もちろん、思ったように研究が進まなかったり、困難に直面したりすることもあります。しかし、振り返ってみると、大変だったこと以上に、研究の面白さや達成感、研究室メンバーとの交流など、楽しく充実した思い出の方が多く残っています。博士課程は決して楽な道ではありませんが、自分の好奇心を突き詰め、世界に新しい知見を生み出せる貴重な時間なのでは、と感じています。
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