この青い惑星で微生物はどのように進化してきたのか?
2012年7月2日
イベント・セミナー
演題: この青い惑星で微生物はどのように進化してきたのか?
演者: 岩崎 渉 講師
(東京大学 大気海洋研究所 地球表層圏変動研究センター)
日時: 2012年7月20日(金) 講演17:00―-18:00
懇親会18:00―-
<講演内容>
DNAシーケンサーの革命的な技術発展は微生物ゲノム・メタゲノム解析を日常の風景に変えた。 このことは、膨大な遺伝子情報を解析することによりゲノムが実際の環境中でどのように進化しているか、そのメカニズムを探求することが可能になったことを
意味する。 この背景のもと我々はこれまで、数百生物種規模のゲノム配列情報をもとに過去の生物種がどのようなゲノムを持っていたかを高精度で推定するアルゴリズムを開発してきた。 さらにこれを用いて、複雑な代謝システムが原核生物ゲノムの進化の過程でどのようにして獲得されてきたかを、生命の樹規模で明らかにしてきた。 その結果、原核生物コミュニティ内での双方向的な遺伝子水平伝播によって利用可能な
遺伝子のプールが大きくなり、複数の原核生物の系統群において同時期に代謝パス
ウェイの獲得が促進される、という進化モデルを現在提唱している。 本講演では、これらの結果に加えて、最近主に海洋微生物を対象に取り組んでいる解析の展望についてお話ししたい。
<参考論文>
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21179453
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20817714
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19266023
場所: 融合型生命科学総合研究棟1階 谷口記念講堂
協賛: 大阪大学微生物病研究所、財団法人阪大微生物病研究会
連絡先: 大阪大学微生物病研究所部員会
Email: nshota@gen-info.osaka-u.ac.jp
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