1.RAPID (Robotics Assisted Pathogen IDentification)
文部科学省の「感染症研究国際ネットワーク推進プログラム」内において、原因不明感染症例の緊急診断「RAPID」の体制を理研オミックス基盤研究領域と共同で構築している。アジア・アフリカの8ヵ国に作られた感染症研究拠点と連携し、緊急を要するアウトブレークケースからの病原体検出を試みている。
2.各種感染症のメタゲノミック診断
様々な感染症をメタゲノミック解析で診断できるかどうか、方法論や解析法を研究している。また人獣共通感染症の先行研究として動物由来試料から病原体を探索している。
3.感染症発症時の腸内細菌叢解析
腸内細菌叢が様々な疾患において重要な役割を果たしていることが明らかになりつつあるが、我々は下痢症発症時の腸内細菌叢を研究している。どのように腸内細菌叢が乱れ、どのように回復するのか、ヒトと腸内細菌、病原体の3者間の関係を解析している。
4.新規病原体検出法の開発
さらなる高効率かつ網羅的な新規病原体検出法の開発を目指し、病原体ゲノムを増幅する方法やホストゲノムの除去法などを開発している。
図1:次世代シーケンサーによる感染症のメタゲノミック診断
図2:当分野に導入された次世代シーケンサー:
Roche 454 GS Junior Bench Top System, illumina MiSeq Personal Sequencer, Pacific Biosciences RS System
図3:ウイルス感染例で検出された生物種の分布 |
図4:RAPIDの標準プロトコール |