感染動物実験施設

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研究グループ

施設長(兼)岡部 勝
准教授伊川 正人
助教磯谷 綾子
助教(兼)蓮輪 英毅
助教(兼)井上 直和
特任助教(兼)佐藤 裕公

施設ホームページ

施設概要

 感染症は、病原体とその感染対象である宿主との相互関係により成立する。したがって、感染症の発症のメカニズムと病態およびその治療法を研究するためには、病原体自体の解析と宿主側の防御機構の解析が重要なことは自明であるが、さらに踏み込んで病原体と宿主個体との相互作用を解析することが必要とされる。このためには臨床でのデータの蓄積とともに、動物実験による解析と検証は適当な代替実験方法がなく不可避のものである。当研究所では、設立当初より感染症研究の中での動物実験の重要性を認識するとともに、それらの実験が安全で正確にしかも適正に行われることが必要であると考えている。本施設は、国内で唯一の感染動物実験施設として昭和42年に設立され、時代に即応した運営を目指しつつ、感染症研究において大きな役割を担い続け、今日に至っている。
 施設は大きく3つの区域、(1)感染飼育実験区域(バイオセーフティレベルP2およびP3)、(2)SPF飼育実験区域、(3)一般飼育実験区域、に分けることができる。感染飼育実験区域への物質の出し入れは、pass-throughタイプの高圧蒸気滅菌器を通してしか行えないシステムになっている。また感染飼育実験区域は、空調完備とともに陰圧に保つことで汚染のリスクを最小限に抑え、さらに排気はHEPAフィルター濾過されることで、外部への病原体の離散は防がれている。上記のシステムにより、感染動物の飼育と実験が安全に行える施設となっている。
実際の施設使用にあたっては、(1)オリエンテーション、(2)動物実験計画書の提出と審査、(3)施設職員による定期検査等により、適正な動物の飼育と実験が行われるよう努めている。

施設構成

A棟:高度安全飼育実験区域(図1)、感染飼育実験区域、ウサギ飼育室、SPF飼育実験区域
B棟:SPF飼育実験区域

研究概要

 感染症に限らず生命科学研究において、分子レベルでの研究成果を動物個体レベルで実験・検証するための遺伝子組換え動物の重要性が大きな比重を占めるようになっている。当施設では遺伝情報実験センターと共同して、生殖工学・発生工学を基盤とした遺伝子組換え動物の作製技術の研究・開発を行うとともに、(1)トランスジェニック動物の作製、(2)ノックアウト・ノックイン動物の作製、(3)顕微授精による系統維持、(4)動物系統の凍結保存など、最先端の技術を用いた動物実験のための研究支援を行っている(表1)。

Fig.1

図1) 高度安全動物飼育実験室(A棟1階)
バイオセーフティレベル3の感染実験が行える高度危険病原体動物実験室である。本実験室の利用により、腎症候性出血熱の病原体単離に成功し、クロイツフェルトヤコブ病、ATL、AIDSなどの病原因子に関する動物実験が安全かつ円滑に行えるようになった。

表1) 施設において作成・保存されたマウスの系統数
( TG, トランスジェニック ; KO, ノックアウト )

期間 TGマウス KOマウス 凍結保存
1995-1997 92 14 83
1998-2000 116 23 178
2001-2003 101 49 443
2004-2006 43 76 331
2007-2009 21 69 216

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