日本遺伝学会第76回大会
(大阪大学 吹田キャンパス)
BP賞とは
Best Papers(BP)賞は、21世紀最初の遺伝学会を記念して、2001年の日本遺伝学会第73回大会(東京)で、優れた講演に贈られたのが始まりです。その時は、日本遺伝学会のBP賞には、授賞式も賞金もありませんし、月桂冠すらなくあるのはただ名誉だけといった賞でした。優れた研究成果であることを認め、Genes & Genetic Systems (GGS)付録の「若手研究者が語る21世紀の遺伝学」にその研究成果を書いていただき、「遺伝学が今していること、これから目指すこと」を機会あるごとに世に広く知らしめ、遺伝学会の明日を担う若人を鼓舞しようとするものでした。
メンデルの遺伝の法則が再発見されたのは1900年で19世紀最後の年です。翌年から始まった20世紀は、遺伝学の世紀であったといっても過言ではありません。この間、遺伝学は、生物の細胞から個体そして集団における遺伝の法則を追求し、遺伝子が成長、発達、形態形成さらには死までも支配していることを分子レベルから解明することを目的とする科学にまで成長しました。これからの100年、21世紀の遺伝学はどのように成長し発展していくのかを考えると眩暈を覚えるほどです。その21世紀の日本の遺伝学の底力がBP賞なのです。
今年、2004年、日本遺伝学会第76回大会(大阪)のBP賞は、以下のように選考されます。
投票方法:評議員会メンバー(会長、幹事、評議員)、編集委員会と編集顧問および各セクションの座長が投票します。評議員会メンバー、編集委員会、編集顧問は、聴いた講演のなかから約1割程度を「特に優れた講演」あるいは「優れた講演」として、座長は担当した講演のなかに優れたものがあればそれを推薦します。BP賞は、Best Papers賞であってBest Researchers賞ではありません。老若男女講演者にかかわりなく、優れた研究内容の講演が選ばれます。今年からは、特別に投票者を選んで、研究分野間の偏りを是正するなどの方策も考えております。
集計方法:投票結果の集計は選考委員会が行います。「特に優れた講演」あるいは「優れた講演」として投票された講演は,得票数ではなく得票率の高かった順に10編程度をBP賞対象講演とします。分野に著しい偏りがあった場合は、選考委員会で協議いたします。
選考委員会:河野重行、斎藤成也、品川日出夫、篠原彰、高畑尚之、田嶋文生、森郁恵、原島俊、升方久夫、石和貞男(オブザーバー)
選考結果の発表:GGSの付録の「本会記事」、ならびに大会ホームページに、選考結果を掲載いたします。BP賞として選考された講演の発表者には、郵送でお知らせします。その際に、GGS付録の「若手研究者が語る21世紀の遺伝学(。)」にその研究成果を紹介する原稿を依頼します。発行者(石和・品川)の熱意もあって、最近は「GSJサロン」の愛読者が驚くほど多くなっています。また、学会のホームページ,および第76回大会のホームページにも掲載いたします。原稿を頂いたBP賞受賞者には、認定証をかたどった賞状と記念品を贈呈することを考えております。第75回大会(仙台)ではGGSの表紙を模したクリスタル製のペーパーウエイトを差し上げ大好評でした。GGS付録の「若手研究者が語る21世紀の遺伝学()」の裏表紙をご覧下さい。

日本遺伝学会第76回大会事務局
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘3−1
大阪大学 微生物病研究所 遺伝子生物学分野

Tel:06-6879-8319,Fax06-6879-8320
e-mail:iden76@biken.osaka-u.ac.jp
(菱田、勝野、森下)

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