大阪大学21世紀COEプログラム 感染症学・免疫学融合プログラム
この拠点形成計画について 推進担当者 研究プロジェクト 教育実施計画 催し / 報道発表 募集
Home > 研究プロジェクト : 研究内容一覧
研究内容

テーマ一覧
実績

English
サイトマップ
アクセス
リンク
大阪大学
RIMD 微生物研究所
研究課題: HIV-1 複製に関与する宿主機構の解明

■木下 茂美プロフィール
  大阪大学博士課程を終了
 

米国スタンフォード大学

Dr. Garry Nolan の研究室にて、 HIV-1 複製メカニズムの解明に従事。この経歴のためが、研究室を変わりたいという日本人ポスドクの相談を受ける事多数

2002年8月- テキサス大学サウスウエスタン校 助教授
2004年5月- Dr. Robert Gallo が所長を務める Institute of Human Virology 助教授
GO TOP
■研究分担者

Garry P. Nolan,   Stanford University

GO TOP
■研究概要

ヒト末梢血 T細胞において、HIV−1複製は活性化T細胞においてのみ起こることが知られている。このことは、T細胞の活性化によって、発現が誘導される、あるいは活性化される細胞因子が、HIV−1複製に関与することを示唆する。しかし、これらHIV−1複製に関与する細胞因子はほとんど解明されていない。

我々は、 T 細胞内のどの細胞因子がHIVー1複製に関与するのかを同定するために、細胞内ペプチドディスプレイ法を用い、ウイルス複製に必須なT細胞の活性化を阻害するペプチドインヒビターを作製した。このペプチドインヒビターをプローブとして用い,これらペプチドの標的であるHIVー1複製に関与する細胞因子の同定を試みた。この方法により、約200のペプチドを単離し、そのうち4ペプチドについては詳しい解析が終了している。解析済みのペプチドは、コントロールペプチドと比べ 99.0% から 99.9% HIVー1複製を阻害した。このことは、T細胞の活性化を制御することで、HIVー1複製を阻害できることを示している。また、これらのペプチドは、細胞を死滅させることなく、T細胞の活性化を制御しHIVー1複製を阻害することができる。これらのうちの1ペプチドのついては、既に標的細胞因子を同定した。同定された細胞因子は、T細胞の初期活性化に必須な抗原提示細胞とT細胞の interaction によって形成される immunological synapse を構成する接着因子を介した co-stimulatory signal によって活性化される因子で あることが明らかになった。この発見により、 HIVー1複製とT細胞の初期活性化がどのように関係しているか、分子レベルで明かになった。この様に、我々のアプローチは、特異的な阻害剤である dominant effector peptide を作成し、病態メカニズムまた、正常細胞の機能の解析するものである。

今後さらに、解析の終了していない、HIVインヒビターペプチドの解析、その標的細胞因子の同定を行っていく。 これらの研究により、詳細なHIVー1複製メカニズムが明かになるとともに、効果的なAIDS治療方法や、より良い創薬の為の標的因子の同定が可能になると期待している 。

GO TOP
■本研究にかかわる業績

Kinoshita, S., Su, L., Amano, M., Timmerman, L. A., Kaneshima, H. and Nolan,G. P.   The T cell activation factor, NF-ATc positively regulates HIV-1 replication and gene expression in T lymphocytes.   Immunity 6, 235-244   (1997)

Kinoshita S., Chen B.K., Kaneshima H., and Nolan G.P.   Host control of HIV-1 parasitism in T cells by the Nuclear Factor of Activated T cells (NFATc).   Cell 95 (5), 595-604 (1998)

Prerez, O.D., Mitchell D., Jager G.C., South S., Murriel C., McBride J., Herzenberg L.A., Kinoshita S., and Nolan G.P.   Leukocyte functional antigen 1 lowers T cell activation thresholds and signalling through cytohesin-1 and Jun-activating binding protein 1, Nat Immunol. 4 , 1083-1092 (2003)  

GO TOP